この記事ではF-toys 1/144 ハイスペックシリーズ vol.6 フェイズ2 「F-35B ライトニングⅡ (航空自衛隊)」について製作レビューします.
前回の記事では,手軽に完成させたい方や初心者の方向けに童友社の1/144 F-35AライトニングⅡ (航空自衛隊)をご紹介しました.
それに続き,今回はF-35 ライトニングⅡの別タイプである「B型」を製作レビューしたいと思います.
F-35Bの「B」が意味しているのはSTOVL機(短距離離陸・垂直着陸)であることを意味しており,ヘリコプターのように垂直着陸することが可能なステルス戦闘機です.
メインエンジンのノズルが90度地面方向へ屈曲するという機構は,他のステルス戦闘機にはない大きな魅力です(^_^)
余談ですが,F-35Bは垂直着陸は可能ですが,垂直離陸は運用上不可能なSTOVL機(Short TakeOff and Vertical Landing)となっています.
その点,ハリアーⅡは垂直離陸&垂直着陸が可能なV/STOL機(Vertical/Short TakeOff and Landing)です.めったに垂直離陸はしないようですが・・・
日本のニュースでも報道されていますが,F-35B(航空自衛隊)は海上自衛隊のいずも型護衛艦「いずも」「かが」に搭載される予定となっています.
現状「ヘリ空母」と言われている「いずも」「かが」に大規模改修を行うことで,戦後初の航空母艦(自衛隊)が近い未来誕生します.
自衛隊初の航空母艦搭載機として選ばれたステルス戦闘機F-35B(航空自衛隊)が,F-toysから1/144スケールの塗装済みキットとして新発売されたという訳です.
キットの内容から組立まで細かく解説していますので,ぜひ最後までご覧いただければと思います(^_^)
本記事の結論
塗装一切なしの組立だけで完成度の高いリアルなF-35B(航空自衛隊)が手に入る!
F-toys 1/144 ハイスペックシリーズ vol.6 「F-35B ライトニングⅡ(航空自衛隊)」のキット紹介
パッケージ
F-toysからステルス戦闘機F-35ライトニングⅡの1/144スケールモデルが発売されました.その名も「ハイスペックシリーズ vol.6 フェイズ2」です.
この商品の大きな特徴はラインアップにSTOVLタイプのF-35Bを加えている点です.
パーツの選択で垂直離着陸時の展開状態を再現することが可能となっています.
ちなみに本キットは短距離離陸状態を再現しており,垂直着陸状態は再現されていない点に注意が必要です.
てっきり垂直着陸を再現できるものだと筆者は思っていましたが,キットを開けてからそれに気付きました.
以前製作レビューした童友社の1/144 F-35ではA型(航空自衛隊)のみがキット化されていましたが,F-toysのハイスペックシリーズ vol.6 フェイズ2ではF-35AとF-35Bの両方がキット化され,航空自衛隊だけでなく各国の仕様でラインアップされています.
全部欲しい方は箱買いがオススメです.
航空自衛隊のF-35Bだけが欲しいという方はオークションなどで単品購入することをオススメします.
ただ,オークションにおいてF-35B(航空自衛隊)は特に人気が高いので,相場は¥1900~2600辺りとなっています.
キット内容
箱の中には説明書とブリスターで保護された塗装済みキットが入っています.
説明書には組立及び各国のデカール貼付け指示が記載されています.
キットの全パーツはこんな感じです.
扉関係のパーツが多い印象ですが,半分くらいは使いません.
胴体部分はほとんど組立済みです.
ほぼ一体成型です.
選択式のエンジンノズル,パイロット,機首下部にある電子光学目標追跡システム(EOTS)を再現したクリアパーツも確認できます.
本体裏側はランディングギア格納庫と排気口は確認できますが,ウェッポンベイは再現されていません.
今回紹介したハイスペックシリーズ フェイズ2にラインアップされているF-35「A型」の方ではウェッポンベイが再現され爆弾やミサイルも付属します.
それでは,さっそく組立を始めていきます(^^)/
F-toys 1/144 F-35B(航空自衛隊)の製作
コックピット&リフトファン吸気口扉の組立
リフトファン吸気口および補助空気取り入れ口の扉は展開時と通常時の二択となっています.
内部まで再現してあることもあり,筆者は展開時を選択しました.
キャノピーの透明度が高く,コックピット内部のパイロットまでしっかりと見えます.
まず扉パーツの組立ですが,予想通りダボがダボ穴に干渉して上手く組めませんでした.
ダボをデザインナイフで削ってから組んでいます.
本キットの見所:STOVL(短距離離陸・垂直着陸)機構の組立
本キットの見所である展開ノズルを組んでいきます.
選択式なので通常時状態でも組めます.
エンジンのファンが再現されています.組むと見えなくなってしまうのが少し残念です.
今のうち堪能しておきましょう!
ノズルを組むのが少し難しいです.
ダボ穴はあるのですが,完全な死角となるため当てずっぽうで組む必要があります.
どうしても上手くいかなければ,接着剤を流し込んでゴリ押しするのもありかと思います.
ランディングギアの組立
最終行程のランディングギアを組んでいきます.
脚は1体成型でパーツ数が少ない点が好印象です.
ただ,どのパーツもダボを削らないと上手く組めないので仮組必須です.
無理に押し込もうとすると取り返しのつかない事故(パーツが折れ心も折れる)を招く可能性大です.
慎重にいきましょう!
組立に慣れは必要ですが,ランディングギアの見栄えはかなり良いです.
デカールの貼付け
水転写デカールは数が少ないので30分もかからずに貼付けできました.
機首の曲面に馴染ませる必要があったのでMr.マークセッターを使用しています.
1/144 F-35B ライトニングⅡ(航空自衛隊)が完成!
F-35B ライトニングⅡ (航空自衛隊)が完成しました.
どの角度からみても完成度が高くカッコいいです!
STOVLタイプという事で全ての扉を展開した状態で製作したので,内部構造までバッチリ見えます(^^)/
メインノズルは地面方向へ斜め45度くらいまで屈曲しています.
つまり,垂直着陸ではなく短距離離陸を再現しています.
実機だと垂直着陸時は90度までノズルが屈曲しますので,垂直着陸を再現したい場合は改造が必要です.
尾翼にある架空の機体番号や黄色のラインは水転写デカールで再現されています.
胴体パネルラインのディテールと色分けがとても素晴らしく,ステルス戦闘機特有の模様がしっかりと再現されています.
ランディングギアの扉パーツ類はダボ穴が塗装で狭くなっておりなかなか上手く組めない難所でした.
見栄えはかなり良いので苦労した甲斐はありました(^^;
裏側からみるメインノズルもディテール再現や塗装の塗り分けが細かく,見栄え抜群です.
ステルス戦闘機のシャープな形状と鋭いエッジ再現が見事で,手のひらサイズというコンパクトさを感じさせない程の完成度です.
ちなみにパッケージと完成品のサイズ感はこんな感じです.
記事まとめ
F-toys 1/144 ハイスペックシリーズ vol.6 フェイズ2 「F-35B ライトニングⅡ (航空自衛隊)」について製作レビューしてきました.
F-toysのハイスペックシリーズという事で完成度の高さには期待しつつも組立は苦戦しそうだなぁと思いながら製作しましたが,まさに予想的中といったところでした.
組立で苦戦するポイントはダボとダボ穴の干渉による問題が主なので,そこの修正さえ出来るようになればそこまでストレスなく組めるキットだと思いました.
F-toysシリーズを何個か組んだ経験のある方なら問題なく組めるかと思います.
組立には若干の不安があるものの,塗装というハードルがなく誰が組んでもこれ程のクオリティでF-35Bを完成させることが出来るキットは現状F-toys以外ありません.
塗装に関しては気になる部分はほとんどなく,綺麗に仕上げられていると思います.
塗装せずに組み立てただけでリアルなF-35Bが手に入り,筆者は非常に満足しておりますq(^-^q)
「F-35Bを作ってみたいんだよなぁ~」という方には間違いなくオススメのキットです.
ぜひ皆さんも実際に組立をしながらF-35Bの魅力をじっくり味わってみてはいかがでしょうか?
以上,F-toys 1/144 ハイスペックシリーズ vol.6 フェイズ2 「F-35B ライトニングⅡ (航空自衛隊)」について製作レビュー記事でした.
おまけ 完成度やサイズの比較編
筆者が保有している1/144スケールのF-35シリーズを使ってそれぞれの完成度やサイズを比較をしてみました.
左から童友社製F-35「A型」,今回製作レビューしたF-toys製F-35「B型」,過去に発売されたF-toys製F-35「A型」(洋上迷彩)となっています.
どちらのメーカも完成度は素晴らしく,造形に大きな差はないように感じます.
F-35BはF-35Aと比べキャノピーの幅が大きいです.
機体塗装は今回のF-35Bが一番深みがあって筆者的には好みです.
裏側の比較です.
全ての機体にスタンドを差し込む穴が開いています.
機体裏側の作り込みはFtoys製のF-35に軍配が上がりますね.
今回製作したF-35Bは言うまでもありませんが,ウェッポンベイの内部が再現されたF-toys製のF-35「A型」も非常に魅力的です( ゚Д゚)
現役ブルーインパルスのT-4さんと爆撃機キラーのF-14Aトムキャットさんにも来ていただきました.
F-35AとF-35Bは小型な戦闘機(T-4と同じくらい)というイメージを筆者は持っていましたが,実際にはブルーインパルスT-4よりも一回り大きいんですね.
そしてF-14Aトムキャットはさらに大きい( ゚Д゚)
航空祭でこの2機が実際に並ぶことを願わずにはいられません(^^♪
以上,おまけのサイズ比較編でした.
コメント