この記事では,2020年6月発売のF-toys「あの日のブルーインパルス to the word」について製作レビューします.
- ブルーインパルスって何?
- F-toys 1/144 コレクションシリーズ?
- 組立は簡単?
- 完成度は?
そんな疑問に答えていきたいと思います.
実際に筆者が製作して感じたことや,失敗・苦労した点も踏まえながら解説していきます.
歴代のブルーインパルスについて解説
ブルーインパルスとは航空自衛隊のアクロバット飛行チームの愛称です.
日本の様々な式典やイベントで展示飛行をすることから,多くの方が聞いたことや見たことがあるかと思います.
1961~1981年のブルーインパルス F-86F セイバー
ブルーインパルスの初代機体にはアメリカの主力戦闘機F-86Fセイバーが採用されました.
1964年東京オリンピックの開会式において国立競技場の上空に五輪マークを描いたことで世界的にも有名です.
長年に亘って活躍したことから「ハチロク」と呼ばれて親しまれました.
1982~1995年のブルーインパルス T-2 超音速高等練習機
1982年からブルーインパルスは日本が始めて開発した超音速ジェット機T-2へ更新されました.
この時からブルーインパルスは6機編成となっています.
アフターバーナー時にスモークを燃焼させて発生させる火炎「トーチング」が有名です.
ちなみにT-2は国産戦闘爆撃機F-1の原型になった機体でもあります.
1996~現在のブルーインパルス T-4 中等練習機
1996年にブルーインパルスはT-2から亜音速ジェット機T-4へ更新され現在に至っています.
ブルーインパルスと聞けばこちらのT-4をイメージする方も多いかと思います.
これら全世代のブルーインパルスが,今回紹介する「あの日のブルーインパルス to the word」で全てラインアップされています.
F-toys 1/144 コレクションシリーズとは?
F-toys 1/144 コレクションシリーズとは株式会社エフトイズ・コンフェクトが販売する食玩(しょくがん)です.
食玩と言ってもお菓子はガム一個のみで,実際には半完成品の塗装済み飛行機プラモデルです.
形状やディテールが精密に再現されており,同スケールのプラモデルに匹敵する完成度となっています.
また,ラインアップもかなり充実しており,有名な航空機はほとんどがラインアップされています.
以上のことから,高い完成度と豊富なラインアップを供えたF-toys 1/144 コレクションは人気の高いシリーズとなっています.
他キットの製作レビュー記事もありますので興味があればご覧ください.
F-toys 1/144 あの日のブルーインパルス to the wordを大人買い(1BOX 10個入り)
F-toys シリーズは箱を開けるまで中にどの種類のキットが入っているかは分からないブラインドボックス仕様です.
したがって,単品購入ではなかなか目当てのキットを手に入れるのが難しいです.
たdし,大人買いの1BOX(10個入り)で購入した場合は全種類を揃うようになっています.
確実に全種類揃えるため筆者はいつも1BOX買いです.
「あの日のブルーインパルス to the word」は全部で5種類(シークレットなし).
つまり,1BOX10個入りなので5個ダブります.筆者の場合は綺麗に同じ種類が2個ずつダブりました.
他のシリーズだと9種類+シークレットの全10種類で,1BOX買うとピッタリ全種類揃う時もありますが,今回は種類が少ないのでダブり多めです.
「1BOXで全種類揃うとしても,半分がダブルのはイヤだなあ~」
「この機体だけが欲しい!」
という方は,オークションで単品販売や全種類セット売りもされていますので,少し割高ですがそちらで揃えることをオススメします.
「あの日のブルーインパルス to the word」のキット確認
それではさっそくBOXを開け,キットの内容を確認をしていきましょう.
パッケージ(箱絵)
こちらがキットのパッケージです.
表側には現在のブルーインパルスT-4が大きく印刷され,裏側に「あの日のブルーインパルス to the word」のラインアップが紹介されています.
キット内容
箱の中にはブリスターで保護されたキット,一応食玩なのでお菓子のガム,そして組立説明&機体解説書が入っています.
機体解説書(英語付き)
「あの日のブルーインパルス to the word」の大きな特徴として機体解説書に英文が追加されています.
過去に発売された「あの日のブルーインパルス」シリーズに対して今回は「to the word」が題名に追加されて発売されました.これが意味するのは英語の機体解説があることだと思われます.
ただ,筆者的には英語による解説にあまり興味がなかったので,日本語の解説しか読んでいませんが日本語でも細かく機体解説されているので十分楽しめました.
F-toysシリーズを世界でも発売する予定なのであれば英語による解説があるのは納得ですが,真相は分かりません.
現在英語を勉強中の方にとっては最高の教材になることは間違いないでしょう.
歴代ブルーインパルスの製作開始!
ここから本命のキット製作編となります!
No.1 F-86F ブルーインパルス (初期塗装:隊長1番機) 1961~1964年
初代ブルーインパルスF-86Fセイバーの初期塗装:隊長1番機(1961~1964年)です.
1番機,つまり隊長機のみ豪華な金色塗装が施されました.
主翼は左右一体成型で組みやすくなっています.
パネルラインといったディテールも精密に再現されています.
胴体は組まれた状態でブリスターに保護されていますが,コックピットを組むため一度分解する必要があります.
ところがこの胴体かなり頑丈に組まれており簡単には分解できません.
内容を入力胴体下の空洞に両手の親指を入れて押し広げ,分割部に隙間が発生したらすぐに爪を入れて広げていけば上手く分解できます.
機首内部には「金属の重り」が接着されています.
重りがないと着陸状態で飾る際に尻餅をついてしまい,せっかくのプラモデルが台無しですからね.
F-toysさんの素晴らしい配慮です.
初期塗装:隊長1番機のブルーインパルスが完成しました.
ブルーインパルスとしては1961~1964年という短い期間の機体塗装だったこともあり,あまり馴染みのあるカラーではありませんが,これぞ隊長の1番機って感じですね(^_^)
F-86Fセイバーというジェット戦闘機ですが,実際形にして目の前でみるとかなりカッコいいです!
組立において手を加えた点は以下の通りです.
- 機銃口及び主翼のダボを切断・・・胴体のダボ穴にハマらない
- 前輪のダボ穴を拡張・・・穴が狭くハマらない
(主脚のダボ穴はキツいが接着剤で塗装を溶かせば奥まで押し込める)
- 水平尾翼のダボ穴を拡張・・・穴が狭くハマらない
スタンドが付属するので飛行状態で飾ることも再現可能です.
また,ランディングギアを格納した飛行状態で組むためのパーツも付属しています.
No.2 F-86F ブルーインパルス (初期塗装:2~5番機) 1961~1964年
初代ブルーインパルスF-86Fセイバーの初期塗装:2~5番機(1961~1964年)です.
隊長以外の機体はこちらのブルー系統のカラーで塗装されていました.
キットとしては先程の隊長1番機と塗装が異なるだけで,パーツ自体は全く同じです.
やはりブルーインパルスというだけあってブルー塗装がとても栄えます.
機体の凹凸が少ないので水転写デカールはとても貼りやすかったです.
塗装も綺麗にされており満足の仕上がりになりました.
No.3 F-86F ブルーインパルス (後期塗装) 1964~1981年
F-86F ブルーインパルス (後期塗装) です.
1963年11月に正式に採用された新塗装で,1964年東京オリンピック~1981年という長い期間展示飛行を行いました.
白塗装はムラもなく綺麗です.
ブルー塗装が若干ぼやけているのが気になりますが,機体が手のひらサイズと小さいので肉眼で見る分には問題ないと思います.
この昭和感のあるデザインがまた魅力的です.
機体の裏側はオレンジ塗装だったんですね.組むまで知りませんでした.
No.4 T-2 ブルーインパルス 1982~1995年
機体はほとんど組立済みでパーツ数がかなり少ないです.
水転写デカールはちょっと多めですね.
実機と同様のカラーが塗装でしっかり再現されています.
水転写デカールも相まって素晴らしい完成度になりました.
飛車が主脚を組んだとき画像のように尻餅をつく事件が起こりました.
「なぜT-2には重りを付けてくれなかったんですかF-toysさん(´;ω;`)」
と最初嘆きましたが,悪いのは筆者でした.
尻餅をついたのは主脚を左右反対に組んでいたのが原因でした.
画像のように正しく組めば尻餅をつくことはありません.
No.5 T-4 ブルーインパルス 1996年~現在
現代のブルーインパルスT-4のキットになります.
T-4ですが完成度はまあまあといった印象です.
塗装の色ムラがあったりはみ出したりと少し残念な部分が見受けられました.
今回のキットで多くの方が欲しいと思うのはおそらくT-4だと思われるので,もう少し塗装を丁寧にしてもらいたいなと感じました.
F-toysは塗装に当たりハズレがあるので,筆者はハズレを引いてしまったかもしれません.
歴代のブルーインパルス勢ぞろい!
歴代のブルーインパルスが全て揃いました.
機体の形状やデザイン,サイズの違いが一目瞭然です.
F-86Fが予想以上に大きく驚きました.逆にT-4はかなりコンパクトですね.
歴代ブルーインパルスとゲストを加えた大きさ比較(おまけ)
F-toysシリーズは1/144スケールでほとんどが統一されているので,画像のように大きさ比較をして楽しむこともできます.
時代の違う航空機を目の前に並べて眺めるのはF-toysシリーズの醍醐味でもあります.
また,パッと見て思うことは間違いなく皆さんと意見が一致すると思います.
そう,
「F-14トムキャットが異常にデカい!」
ということです.
こんなに大きいんですねF-14トムキャット・・・
上から見るとこんな感じです.
零戦,F-86F,F-14はバリバリの戦闘機なのに対してT-2とT-4は練習機なので少し小さめな気がします.
また,航空機と大きさを比べるとドイツ軍の重戦車キングティーガーが可愛らしく見えてしまいます.
筆者のF-toysファミリーへ歴代ブルーインパルスが仲間入りし,F-14と零戦も嬉しそうです(^^)/
以上,F-toys 1/144 「あの日のブルーインパルス to the word」を製作レビューでした.
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