2019年11月より発売が開始されたF-toys「ウイングキットコレクション17」について製作レビューします.
ウイングキットコレクションは株式会社エフトイズ・コンフェクトが販売する食玩ですが,お菓子はガム一個のみで実態は半完成品の塗装済み飛行機プラモデルです.
食玩とは思えない完成度の高さにより人気の高いシリーズとなっています.
ちなみに筆者もファンの一人です.
今回はウイングキットコレクション17 にラインナップされている日本海軍の水上攻撃機:晴嵐(せいらん)に的を絞り製作レビューしていきたいと思います.
キット箱絵
こちらがキットの箱絵になります.
上から順に
- 晴嵐
- 零式小型水上偵察機
- アラドAr196
となっており,この3機種がランダムで入ってます.
水色で印刷された同スケールの人間と比べることで機体の大きさがイメージできます.
裏側には全9種類の機体が紹介されており,他にシークレットが1種類あります.
箱買いをするとシークレット含めた10種類がダブりなく手に入るので,全部揃えたい方にはオススメです.
キット内容
箱を開けると説明書やブリスターが出てきます.
ブリスターの中にデカールがちゃんと入っているか確認しましょう.
今回のキットではありませんが,筆者の経験上デカールが入っていないキットがありました.もし入っていなかったらお客様サポートセンターに郵送して新品を送ってもらいましょう.
画像はブリスターを開封し全パーツを並べた状態です.
胴体やキャノピーフロートの部品は既にランナーから切り離された状態でブリスターに梱包されています.
塗装は綺麗でゲート跡はほとんど気になりません.
主翼パーツですが左右およびピトー管を含めた一体成形です.
また,ゲートが接着面にあるので主翼パーツの見える部分にゲート跡が一切残りません.
素晴らしい金型設計です(^^)/
機体の部品ランナーです.
コックピット以外で細かい部品はほとんどありません.
組立
それでは組立を開始していきます.
操縦席&胴体
コックピットの組立ですが,大部分が一体成型なのでパーツ数は少ないです.
バリはほとんどなくそのまま組立可能です.後方機銃のパーツは細くて折れやすいので慎重に扱いましょう.
どのパーツもハメ合いは良好で隙間発生などの不具合もありません.
主翼&尾翼&キャノピー
プロペラのゲートはデザインナイフで丁寧に処理すると見栄えが良くなります.
また,どの部品もバリはほとんどなくスムーズに組めます.
尾翼は水平状態をキープできるよう指やマスキングテープなどで支え接着したほうが良いと思います.
キャノピー上部に接着するアンテナ支柱はここで組むとこの後の工程で破損する可能性があるので最後に組みます.
フロート&爆弾
画像のフロート近くにあるラジエーターパーツですが,接着面にゲートがあるのでしっかり処理しましょう.
少しでも凹凸があると隙間発生の原因になります.
フロートは主翼の溝の奥まで押し込む必要があります.ところが,塗装の影響で穴が少し狭くなっており奥まで押し込めません.
仮組した状態で流し込み接着剤を少し多めに流し,数秒待ってから押し込むと塗装が溶けているので奥まで押し込めます.
最後にアンテナ支柱を組んで晴嵐本体の組立は完了(^^)/
台座
フロートを支える台座の組立です.
V字のパーツはダボのハメ合いがかなりキツいので筆者は爪で押し込みました.
台座完成.
車輪は回転しますが筆者は接着しています.
台座に晴嵐をのせれば組立完了です.
デカール
組立の次はデカール貼りです.
エフトイズさんの水転写デカールは固めで破けにくいメリットはありますが曲面に馴染みにくいデメリットもあります.
日の丸は平坦な主翼に貼るので問題ありませんが,フロートのデカールが上手く貼れるか心配です.
三種の神器(ピンセット、綿棒、Mr.マークセッター)を使用してデカールを貼っていきます.
予想通りフロートの曲面にはデカールが馴染んでくれません.デカールを軟化かつ接着効果のあるMr.マークセッターは必須かと思います.
筆者が使用した三種の神器
マークセッターを少し多め付け,はみ出したところは綿棒で吸い取ります.
これを数回繰り返すとフロートの曲面にしっかり密着してくれます.
晴嵐完成
デカール貼りが終われば遂に完成です(^^)/
それでは完成した晴嵐をご覧ください!
デカールを貼った効果もあってか完成度がとても高いです.
スミ入れや部分塗装を一切しない素組(すぐみ:そのまま組むこと)でこの完成度は素晴らしいです.
キャノピーの塗装はとても綺麗です.
ちなみにアンテナ支柱はこれまでのウイングキットコレクションシリーズで最も組みやすかったです.
フロートの操舵舵もしっかり再現されています.
裏面の塗装ははみ出しもなくとても綺麗です.また,主翼端にある航空灯(右翼端の緑色,左翼端の赤色)の塗装も完璧.
主翼やプロペラにある黄色の部分は塗装で再現されています.デカールじゃなくて良かったとホッとしています(^-^;)
正直1/144スケールとは思えない完成度です.
まとめ
ウイングキットコレクション17の水上攻撃機:晴嵐を製作しました.
率直な感想を申し上げますと「これは当たり!」と感じています.
具体的な評価は以下の通りです.
良い点
- パーツ数が少ない
- バリがほとんどない
- ゲート跡が完成後見えにくい位置にある
- 組みにくい部分がほとんどない
- 1/144スケールとは思えないほどの高い完成度
いまいちな点(粗探し)
- スピナー(プロペラの中心)のゲート跡が目立つ
- 主翼の日の丸デカールが変色している
- 主翼のピトー管が変形している
晴嵐は筆者が小学生のころに製作したことのある数少ない飛行機プラモデルで思い入れが深く,エフトイズのウイングキットコレクション17で登場した時は非常に嬉しかったのを覚えています.
実際に製作すると組立のストレスはほとんどなく,高い完成度でとても満足しています(^^♪
潜水艦伊400型に搭載されていた水上攻撃機:晴嵐に少しでも興味がある方にはぜひ手に入れてもらいたいキットです.
結論:晴嵐に興味がある方や初心者の方にオススメできる良キット!
以上,F-toys(エフトイズ) 1/144 ウイングキットコレクション17 日本海軍水上攻撃機「晴嵐(せいらん)」製作レビューでした.
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