【キットレビュー】艦NEXT 戦艦「紀伊」(迷彩色)のキット内容を徹底解説

塗装不要の艦NEXTシリーズ

この記事ではフジミ模型から発売された艦NEXTシリーズの1/700 艦NEXT3EX-2 日本海軍戦艦 紀伊 特別仕様(迷彩色)についてキットレビューします.

 

 

 

 

フジミ模型の艦NEXTシリーズとは下記のような特徴を持つ艦船プラモデルです.

  • 塗装不要のカラーパーツ成型
  • 接着剤不要で組立可能なスナップフィットの採用
  • 追従性の高いシールによる細部の色分け再現

 

初心者の方でも手軽楽しめる艦船プラモデルとして,戦艦から空母,巡洋艦,駆逐艦といった様々な艦種がラインアップされています.

 

本ブログではこの艦NEXTシリーズについてキット紹介製作レビューをしていますので,詳しく知りたい方や興味がある方には以下の記事もオススメです.

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今回はそんな艦NEXTシリーズから特別仕様として新発売された日本海軍戦艦 紀伊(迷彩色仕様)についてキットレビューしていきます.

 

戦艦紀伊は超大和型戦艦として計画された戦艦で実際に建造はされていません.超大和型戦艦ということもあり船体や艦橋などは戦艦大和そっくりですが,主砲51cm砲(8門)を搭載しているのが大きな特徴です.
本キットは過去に発売された日本海軍戦艦紀伊(標準の軍艦色)の金型を流用し,対潜迷彩色(外舷22号)で着色成型された特別キットになります.

 

 

それでは,最後までよろしくお願いします.

 

 

 

 

結論

  • 特別仕様として薄いグリーン(外舷22号色)の着色済み成型パーツと濃いグリーン(外舷21号)のシールが付属
  • 対潜迷彩仕様の超大和型戦艦(51cm砲仕様)を作りたいという方にオススメ

 

 

 

 

パッケージ

こちらが今回紹介する艦NEXT 日本海軍戦艦 紀伊(迷彩色仕様)の商品パッケージとなります.

過去に発売されたキットの流用となっているため,ボックスアートは標準色(軍艦色)の戦艦紀伊となっています.

 

 

 

右上をよく見ると本キットが特別仕様であることを示すラベルが貼られています.

ラベルには対潜迷彩塗装の完成図もありますが,完成見本は無塗装ではなく全塗装でした.

 

 

 

両側面には着色成形されたカラフルなパーツや豊富な色分けシールといった特徴が紹介されています.

今回のキットは特別仕様なので,実際に入っているパーツの成型色は異なります.

 

 

 

短い側面の方にも本キットが特別仕様であることを示すラベルが貼られています.

 

 

 

それではキットを開封し,中身を詳しく見ていきましょう.

 

 

 

キット内容完成図がフルカラーで印刷されています.

標準仕様の流用になります.

 

 

 

 

取扱説明書

こちらが組立に使用する説明書になります.

表紙はフルカラー印刷船体の各部名称も記載されています.

説明書も流用品ですので,完成品画像は標準仕様となっています.

 

 

 

最初のページは一部カラー印刷で,途中からモノクロ印刷になっています.

巻物のようになっていて,カメラの画角に収まらないボリューム.

 

パッと見た印象ですが,他の日本海軍戦艦と比べて組立やすい内容かなと感じました(^^)/

 

 

 

こちらが今回の特別仕様に新規追加された組立説明書になります.

基本的に色が異なるパーツを組み替えるだけなので,その一部分を説明した内容になっています.

対潜迷彩塗装の完成イメージも印刷されています.

すごくカッコイイ!(^^)!

 

 

 

 

各ランナーパーツ

ここからは本命である着色成型パーツをチェックしていきます.

画像は全パーツを並べた状態で,着色成型パーツ:全7色となっています.

  • 呉海軍工廠色
  • 外舷22号色
  • 艦底色
  • ブラック
  • 濃緑色
  • ベージュ
  • ガンメタリック

 

 

 

 

A部品:船体(舷側)

本キットの特徴である外舷22号色で成型された船体パーツになります.

 

 

↓拡大画像

舷外電路(磁気感応機雷対策として船体にコイルを巻いて磁気を打ち消す装置)や塞がれた窓枠などのディテールがシッカリ再現されています.

 

 

 

艦底

艦底色で成型されています.

 

残念ながら取水・排水口などのディテールはほとんどありませんでした(-_-;)

 

 

 

C部品

船体部品の内部補強パーツおよび高角砲などのパーツがあります.

 

 

 

D部品

木甲板は画像のような色で着色成型されています.

 

 

↓拡大画像

木材の合わせ目まで細かく再現されています.

 

 

 

同じランナーの隅にはご覧のようにスクリューパーツがありました.

つまり,木甲板と同じ色で成型されているということです.

 

これはとても残念です(T_T)

他キットのようにゴールド成型のスクリューパーツを付属して欲しかったです.

 

 

 

 

E,F,G,H部品

艦底や煙突,機銃といったパーツのランナーです.

 

 

↓拡大画像

赤色で成型されているのはスクリュー軸支柱などのパーツです.

スクリュー軸はとても細いので組立時の破損には要注意したいパーツです.

ディテールがほとんどなかった艦底パーツとは異なり,舵のパーツは細かいディテールが確認できます.

 

 

 

黒のパーツは煙突の黒色部分が再現されています.

スリットの穴は貫通済み!これは嬉しい(^^♪

 

 

 

機銃のパーツは同じ形状のランナーが2色で成型されており,左側が外舷22号右側がガンメタリックとなっています.

外舷22号色のランナーからは機銃台座やシールドパーツを使用し,ガンメタリックのランナーからは機銃パーツを使用することで色分けが可能となります.

 

 

 

 

K,L,M,N部品

主砲や副砲,高角砲台座などのランナーになります.

 

 

 

↓拡大画像

主砲塔は外舷22号で成型されており,51cm砲の特徴的な2連装部分がよく再現されています.

 

 

 

51cm主砲の砲身パーツですが,先端はしっかり開口済みで見栄えがとても良いです.

 

 

 

長10cm高角砲のシールドパーツ(爆風よけ)になります.

戦艦大和などの12.7cm高角砲とは異なる形状が特徴的です.

 

豆知識

ちなみになぜ「長10cm」と呼ばれるかというと,単純に砲身長が長いからです.

12.7cm高角砲が40口径なのに対して,長10cm高角砲は65口径という長砲身を採用しています.
(ここでいう口径というのは,砲身長が弾の直径を何倍した長さなのかを数値で表したものになります.拳銃の口径とは考え方が異なるので注意が必要です.)

 

実際に砲身長を計算してみると以下の通り.

  • 12.7cm高角砲:弾の直径127[mm]×40(口径)=5,080[mm]
  • 長10cm高角砲:弾の直径100[mm]×65(口径)=6,500[mm](+1,420[mm])

このように長10cm高角砲は12.7cm高角砲よりも砲身長が約1.4mも長いのです.

これにより初速が750m/秒→1,000m/秒と高初速になったことで,最大射程・最大射高ともに約1.4倍へ向上しています.

ただ,史実では空母:大鳳,駆逐艦:秋月,軽巡洋艦:大淀など一部の艦船にしか搭載されなかったため,戦局に影響を与えるほどの防空性能があったかは定かではありません.

 

 

 

R・M部品

艦首,艦尾の甲板パーツを主としたランナーになります.

こちらも色分けの関係で色違いの同形状ランナーとなっています.(左側の2つ)

 

 

 

ご覧のように甲板パーツのディテールは非常に細かく,見栄えはとても良いです.

錨鎖の再現度もかなり高いのですが,逆に精密すぎて肉眼だとちょっと分かりにくいですね.

模型映え的にはオーバースケールな再現の方が筆者的には好みです(^-^)

 

 

 

こちらは艦尾の甲板になります.

細かいディテールが各所に確認でき,スミ入れ後の完成度はかなり期待できそうです.

 

ちなみに外舷22号で着色成型された甲板パーツを今回はご紹介しましたが,実際に製作で使用するのは軍艦色のパーツになります.

 

 

 

S,T,V部品

艦橋周辺部パーツのランナーになります.

 

 

 

↓拡大画像

戦艦大和の艦橋に搭載された測距儀煙突のパーツになります.

精密なディテールに目が奪われます(^^♪

 

 

 

艦橋の構造物ですが,窓枠再現が素晴らしいです.

 

 

 

これは副砲の台座パーツです.

パラベーン救命浮環(ふかん)といった艤装もしっかり再現されています.

 

 

 

これは艦橋や煙突,マストといった構造物の基礎となるパーツです.

 

 

 

窓枠や扉,ラッタル,吸気口など情報量満載の精密なディテールに圧倒されます.

まだ製作した訳ではありませんが,かなり高い完成度になると思います(^^)/

 

 

 

 

艦載機部品

戦艦大和と同じ艦載機

  • 零式水上偵察機
  • 零式観測機

が付属します.

プロペラまで再現した一体成型で,主翼のパネルラインも精密です.

 

 

↓拡大画像

零式観測機のフロート主翼のパーツです.

フロートも接着剤不要で組めます.

ダボの役割を持つためフロートの支柱は少し太めです(*_*)

 

 

 

 

台座

最後のパーツは台座になります.

 

 

 

台座の平面はシボ加工(梨地)となっており,ちょっとした装飾がされています.

他のキットはツルツルだった気がするので,こっちの方が筆者としては好みですね(^^♪

 

 

 

 

リアルシール

甲板や艦載艇,艦載機の色分けシールになります.

紀伊(標準塗装)の流用です.

綿棒や爪楊枝などで押し付けるとプラパーツの形状にシッカリ馴染んでくれる優秀なシールです.

軍艦旗が複数用意されているのもGOOD!(^^)!

 

 

 

 

特別仕様 特典シール&水転写デカール

こちらが特別仕様の特典シールになります.

プラパーツは外舷22号色(薄いグリーン)で成型されているので,この外舷21号色(濃いグリーン)シール舷側(げんそく)に貼ることで船体の対潜迷彩塗装を再現することが可能となります.

質感を見るにリアルシールと同じ素材ですので,綿棒や爪楊枝を使用することでパーツのモールドにもしっかり密着してくれるかと思います(^^♪

 

 

 

 

まとめ

艦NEXTシリーズの特別仕様である日本海軍戦艦 紀伊(迷彩色)についてキットレビューしました.

既に発売されている日本海軍戦艦 紀伊(軍艦色)の金型を流用しているため,特に目新しいパーツはありませんでしたが,ディテールの精密度はさすがフジミのキットと言えるほど素晴らしかったです.

 

今回のキットは外舷22号で着色成型されたパーツ外舷21号のシールのおかげで誰でも対潜迷彩塗装を再現できます.

この点に大きな価値を感じました.

日本海軍の対潜迷彩カラーが好きな筆者としては,今回の戦艦紀伊(特別仕様)が入手でき大変満足しています.

 

無塗装で対潜迷彩塗装の艦船を作りたいという方には特にオススメのキットだと思います.

 

 

以上,1/700 艦NEXT3EX-2 日本海軍戦艦 紀伊 特別仕様(迷彩色)のキットレビューでした.

 

 

 

 

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