この記事では「モンモデル 1/700 アメリカ海軍 航空母艦 エンタープライズ (CV-6)」をキットレビューします.
モンモデル(MENG MODEL)から新商品「アメリカ海軍 航空母艦:エンタープライズ(CV-6)」が発売されました!
プラモデルメーカー:モンモデル(MENG MODEL)の発売する艦船模型シリーズは
- スナップフィット
- 多色成型
というガンプラとほぼ同じ特徴を持っているので,組立では接着剤が不要ですし、パーツ自体が色分けされているので塗装をしなくても完成させることが出来ます.
また,今回の新商品であるエンタープライズでは,飛行甲板にある3基のエレベーターが可動するほか,内部の開放式格納庫まで再現されています.
史実におけるアメリカ海軍航空母艦「エンタープライズ(CV-6)は,太平洋戦争初期から日本海軍と戦い続け,多くの戦果を上げながら大戦を生き延びました.その功績から大戦中最多の20の従軍星章(バトルスター)を獲得したことでも有名です.
ちなみに本キットでは太平洋戦争初期のエンタープライズがキット化されています.日本海軍の航空母艦:赤城・加賀・飛龍・蒼龍が主力空母だった時代ですね.
塗装や接着剤不要ということでキット内容が非常に気になる今回のキット,パーツの色分けやディテール再現などを詳しく解説していきます.
パッケージ
こちらが本キットのパッケージです.
海外メーカーなので全て英語表記となっています.
側面はエンタープライズの解説や塗装色などが記載されているようですが,英語が苦手な筆者にはちょっと厳しい・・・.
こちらはパッケージのエンタープライズを拡大した画像です.
日本のプラモデルメーカーとはまた違った雰囲気の箱絵ですね.
キット内容の紹介
それでは本命であるキットの中身を見ていきましょう!
こちらがキット内容の全貌となります.
多色成型によりカラフルなパーツ構成であることが一目で確認できます.
正規空母のプラモデルにしてはパーツ数もそんなに多くない印象です.
組立説明書&エンタープライズ解説書
冊子は2冊あり,上側がエンタープライズの解説書,下側が組立説明書となっています.
解説書は複数言語で記載されていました.ちゃんと日本語もあります.
エンタープライズに関して詳しくない方でも基本的なことはここで知ることが出来ます.
組立説明書はカラー印刷で見やすいです.
フジミ模型の艦NEXTシリーズと比べると圧倒的に組立は簡単そうです.
各ランナー
では,パーツを各ランナーごとに細かく見ていきます.
船体&飛行甲板パーツ
船体関係のパーツはそれぞれ単品パーツとなっています.
構成としては艦底,喫水線,船体,飛行甲板の4パーツです.
それぞれ異なる色で成型されており,これらを組み合わせることで色分けされた船体が組上がることになります.
舷側には溶接跡を再現したディテールが確認できます.
実艦の溶接跡がこんなに目立つことはないとは思いますが,これくらいオーバーな表現の方が模型栄え的には良いと感じます.
スミ入れによる見栄えUP効果もかなり期待できそうです(^^)/
艦首部分にバリが発生していますが,他の部分は特に目立ったバリはありません.
接着剤不要のスナップフィットなので各所にダボやダボ穴が確認できます.
飛行甲板パーツには横索式制動装置のディテール再現があります.
船体,飛行甲板どちらもディテールが素晴らしいです.
特に船体の溶接跡を再現したディテールが筆者的に高評価です!
推進系パーツ
推進軸やスクリュー部はそれぞれ実艦に近い色で成型されています.
これにより塗装なしでもリアルに仕上がると思います.
艦橋パーツ
艦橋パーツは可能な限り一体成型で再現されており,パーツ数を少なくする工夫が感じられます.
一体成型にすることで細かいパーツやパーツ数が減り組立が簡単になるので,初心者の方に優しい設計です.
煙突部は黒色で成型されていますが,ディテールは単調であまり細かくありません.
格納庫&シャッター関係のパーツ
こちらが格納庫を組み立てる際にメインとなるランナーです.
組立用のダボ穴やダボがいくつかありますが,格納庫内部の装甲甲板を再現したディテールがびっしりとあります.
余談ですが,アメリカ海軍の航空母艦は爆撃された際,飛行甲板を貫通した爆弾が格納庫内の装甲甲板で爆発するように設計されており,爆風は開放式構造により側面から逃げ,飛行甲板への損害を軽減する構造になっていました.
開放式格納庫の大半はシャッターや薄板で 囲まれていますので,シャッターパーツがたくさん確認できます.
シャッターを開放した状態で再現したい場合は使いません.
艦首のディテールはあまり細かくありませんが,飛行甲板を組むと隠れてしまう部分でもあります.
シャッターのパーツを組む支柱関係のパーツです.
対空兵装の機銃は一体成型されており,とても組みやすい設計となっています.
これは高評価です!
艤装関係のパーツ
高角砲や機銃,カッターボートなどといった艤装パーツが確認できます.
機銃のディテールはのっぺりしており,再現度は低いです・・・.
こちらはエレベータパーツです.
「なんと成型色が飛行甲板と違うではないかっ!? 欠陥だっ!!」
このように思った方,ご安心ください.
後ほど出てくるデカールに,飛行甲板と同じ色のエレベータ用シールが付属しています.
それを貼り付けることで飛行甲板と同じ色になるようです.
シールを貼ったらパーツのディテールが隠れてしまうので残念ではあります・・・
このランナーには艦載機も付属していますが,成型色が船体と同じグレーとなっています.したがって,無塗装派の方にとっては無用の産物となりそうです.
成型色が違うだけでディテールは細かい部分まで再現されているので,塗装が可能な方は問題なく使えます.
艦載機パーツ
艦載機は全部で18機付属します.
- 戦闘機:F4F ワイルドキャット
零戦のライバルであるワイルドキャットです.
プロペラまで再現された一体成型なので,細かい組立は不要です.
- 爆撃機:SBD ドーントレス
ミッドウェイ海戦で日本海軍の航空母艦4隻を葬った急降下爆撃機です.
- 攻撃機:TBD デヴァステイター
3機種ともそうですが,機体裏にはディテールが一切ありません.
基本的には見えない部分なので問題ありませんが,筆者的には魚雷や爆弾くらいは欲しかったところです.
台座パーツ
これは完成したエンタープライズを飾るための台座(ベース)です.
ドックに入渠(にゅうきょ)した際に船体を支える盤木のようなデザインです.
飾るとこんな感じです.
デカール(シールタイプ)
デカールはシールタイプです.
飛行甲板のエレベータや艦載機用のデカールが全体のほとんどを占めています.
台座に貼り付ける艦名デカールがあるのはうれしいですね(^^)/
まとめ
モンモデル(MENG MODEL)の新商品であるアメリカ海軍 航空母艦:エンタープライズ(CV-6)」をキットレビューしてきました.
完成後の見栄えに大きな影響を与えるようなパーツはしっかり色分けされており,塗装しなくても満足の完成度が得られるような感じがしました.
一体成型されたパーツにより全体的なパーツ数は少なく接着剤不要で組めることから,初めて空母を製作するような方はキット選びの選択肢に入れてもいいのではないかと思いました.
「アメリカ海軍の空母が作りたい!」という初心者の方がいたら,間違いなくオススメできるキットだと思います.
別記事で製作レビューする予定ですのでそちらもお楽しみに(^-^)
以上,「モンモデル 1/700 アメリカ海軍 航空母艦 エンタープライズ (CV-6)」をキットレビューでした.
塗装不要で製作可能な艦船模型に興味がある方は以下の記事も参考になるかと思います.
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